学問・資格

2020年7月 7日 (火)

現代文の選択肢の選び方

現代文の選択肢はたいてい2つにまでは簡単に絞れますが、そこから先で迷うことが多いものです。

客観式の問題では「最も適当なものを選べ」と問われます。つまり、適当なものが複数存在する場合もあり得るということです。その場合は、本文とよく照らし合わせて、「より適当なもの」を答えとして選ぶしかありません。ここが現代文のいやらしいところ、難しいところだと思います。

要するに、相対的判断を求められているわけですが、その際の基準はあくまで本文です。何となく読んでしまうと、選択肢の中に自分の常識と一致しているものがあると、ついそれを正解だと思ってしまいます。もちろんそれが本文に書いてある、あるいは、本文から読み取れることならよいのですが、そうでないのにそれを選んでしまうと間違います。

選択肢のある問題ではあくまで最も適当なものを選ぶのであって、正しいものを選ぶわけではないということ。また、適当なものが1つだけあるとも限らないということは常に頭に入れておかなければなりません。これを意識できるようになるだけで現代文の偏差値が大きく上がる人もきっといることでしょう。

2020年7月 4日 (土)

明応の政変

明応の政変(1493)はややマイナーな事件なのであまり出題されることはありませんが、難関校及び歴検1級では出ることがあります。知らなかった人はチェックしておきましょう。

出題例を2つ挙げます。まずは、立命館大学の問題。 

 明応2年(1493)4月、管領細川氏は、河内に出兵していた足利十代将軍を捕らえ、京都の竜安寺に幽閉するとともに、新たに将軍として足利義高(義澄)を擁立した。明応の政変と呼ばれる事件である。

⒜ 文中の「管領細川氏」の氏名を記せ。
⒝ 細川氏によって将軍職を追われた「足利十代将軍」の氏名を記せ。

解答 ⒜ 細川政元  ⒝ 足利義稙

次に、歴検日本史1級の問題。

問 1493年に細川政元が足利義材(のちの義稙)を廃して足利義澄を11代将軍に擁立した事件の名称を、5字で記せ。

解答 明応の政変

2020年7月 3日 (金)

古文に新作は存在しないのだから

当たり前ですが、古文に新作は存在しません。そこが現代文や英語と大きく違うところです。

出典が限られているということは、大学や年度・学部に関係なく、同じ文章が繰り返し出題されることがあるということです。古文は的中率が高い科目ということができるでしょう。難易の差は、設問がストレートか、ひねってあるかの違いだけ。ですから、古文が出題される難関大を目指す皆さんは、教科書記載の文章やよく出題される文章についてはよく読み込んでおくことをおすすめします。

古文に関しては、それ以上できるならやってほしいですが、入試本番までに20~30くらいの問題にしっかり取り組んでおけば十分かと思います。本番では完全理解は不可能でしょうが、事前の練習では細部にまでこだわり、完全理解を目指して、読み込み・復習を徹底してください。

2020年7月 2日 (木)

副助詞「だに」

古文の副助詞の中で圧倒的に出題率が高いのが「だに」です。「だに」の意味は以下の2つ。

1 類推「~さえ」(程度の軽い事柄を示して、重い事柄を想像させる)

「Aだに~、まして(いわんや)Bは~。」(Aでさえ~だ。ましてBはなおさら~だ。)の形で登場します。AとBは対比関係にありますが、「ましてBは~」の部分は省略されることも多いです。設問になっていたら、それこそ類推するようにしましょう。

聖(ひじり)などすら前(さき)の世のこと夢に見るはいと難(かた)かんなるを、(更級日記)
(現代語訳:聖などでさえ前世のことを夢に見るのはたいそう難しいそうだが、)

※「まして仏道修行などしていない一般のはなおさら前世を夢に見るのは難しい」が書かれていませんが、類推できるとなおよし。

2 最小限の願望「せめて~だけでも」

願望・仮定・命令・意志を表すものを伴う場合は、こちらの意味。「せめて眼科名医だけでも」と覚えましょう。

散りぬとも香(か)をだに残せ梅の花恋しき時の思ひ出(い)でにせむ(古今和歌集)
(現代語訳:散ってしまっても、せめて香りだけでも残してくれ、梅の花よ。恋しくてたまらないときの思い出にしようと思うから)

 

 

2020年7月 1日 (水)

指示語について

読解問題では指示語(こそあどことば)が絡んでくることが圧倒的に多いもの。指示語の内容を考える際には、常に以下のステップを踏むようにしましょう。

1  指示語の前から探す
 答えはほとんどの場合、指示語の前、それも直前にあります。近くからそれらしいものを探していきましょう。前にそれらしいものがない場合は後ろを探してください。

2  見当をつけた答えを指示語にあてはめて読んでみる
 算数・数学のたしかめ算のように、下の文にうまくつながるか確認しましょう。1で終わりにせずに、必ずあてはめて読むようにしてください。

3  指示語の下につながるように答えの末尾を整える
「抜き出し」問題でなければ、答えに手を加えてもかまいません。下につながるよう、答えの最後を「~すること」のように整えましょう。

 

2020年6月29日 (月)

「象徴」とは?

日本は象徴天皇制を採用している国です。ところで、あなたは「象徴」の意味をちゃんと説明できますか?

「象徴」とは「直接知覚できない概念を具体的な事物によって表したもの」という意味で、英語のsymbol(シンボル)を和訳した言葉です。

たとえば、平和の象徴はハトだと言われています。これは旧約聖書に出てくる「ノアの箱舟」の話が元になっており、世界を飲み込む洪水が去ったことを知らせるためにハトがオリーブの若葉を持ち帰ってきた、というエピソードに端を発しています。この洪水は不浄な者どもを押し流すために神の力でもたらされたものなので、洪水が終わったことで平和がやってきたとされているのです。

要するに、 「象徴」とは「形のないものを形のあるもので表現すること」だと思っておけば間違いないでしょう。

 

2020年6月28日 (日)

浮世絵に関する難問

浮世絵に関する難問を紹介します。はっきり言って、これらは必須の知識ではありません。1問でも正解できればそれでよし。仮にすべて落としたとしても、他でちゃんと取れていれば合否に影響はないでしょう。

対策というほどではないですが、教科書の写真や図版の類もおろそかにせずに、暇な時間などに眺めるようにしましょう。

次の文を読んで、問に答えなさい。(2015年 早大―文)

(略)19世紀に入ると、浮世絵版画による日本諸国の風景画にも民衆の人気が集まるようになり、葛飾北斎のb「富嶽三十六景」と、歌川広重のc「東海這五十三次」シリーズが相次いで世に出た。なお、広重が属していた歌川派はその後も浮世絵の最大派閥としての地位を保持した。dその命脈は明治初頭の開化錦絵や近代の画家にも及んでいる

問4 下線bについて。このシリーズのうち俗に「赤富士」の名で知られる作品はどれか。1つ選びなさい。
ア 凱風快晴  イ 甲州石斑沢  ウ 尾州不士見原 エ 山下白雨  オ 神奈川沖浪裏

問5 下線cについて。このシリーズの冒頭を飾り、大名行列の出立や魚売りを描いている作品の題名を何というか。漢宇3宇で記入しなさい。

問6 下線dに関して。近代の東京における歌川派の末流として、江戸の風情を色濃く伝える美人画を描いた日本画家は誰か。1つ選びなさい。
ア 菱田春草  イ 竹久夢二  ウ 上村松園  エ 鏑木清方  オ 岸田劉生

解答 問4 ア  問5 日本橋  問6 エ

2020年6月26日 (金)

明智光秀の前半生は謎に包まれている

明智光秀といえば、本能寺の変で主君・織田信長を殺した謀反人=悪人というイメージで捉えられるのが一般的でした。しかし、時代が下るとともに評価は変わっています。事実、大河ドラマで初の主役に躍り出たのも、評価の見直しが進んでいる証拠でもありましょう。

明智光秀の前半生は謎に包まれています。光秀が歴史の中に姿を見せるのは、細川幽斎(細川藤孝)との出会い以降です。越前にいた頃、二人は出会ったとされています。明智光秀は、長良川の戦いで斎藤義龍に敗北した斎藤道三の側にいたという説もありますが、確定までには至っておらず。何らかの理由で美濃を離れた後、越前国の朝倉義景に仕官し、十年間家臣であったという話も実ははっきりしません。

光秀ほど知名度の高い人物でもわからない点が多い。やはり、歴史というのは勝者によってつくられるものなのかもしれません。

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2020年6月25日 (木)

すでに手に職のある人間が大学に行く必要はあるのか

大学進学率が5割を超え、大卒が当たり前になる中、すでに手に職のある人間が大学に行く必要はあるのか。 

本人がどうしても大学に行って学びたいというのであるなら別ですが、そこまで強い動機がないなら、あえて行く必要はないというのが個人的な意見です。

14歳でプロ入りした将棋の藤井聡太七段は今、高校3年生。現在、棋聖のタイトルに挑戦中で、王位の挑戦権も獲得したばかり。とても学校の勉強などやっている暇はない状況です。

昭和の棋士たちは中卒が当たり前。将棋界では「棋士に学歴はいらない」が定説で、高校に行く者は「自分の才能に自信が無い」とまで言われる世界でした。しかし近年では最低でも高校に進むのがスタンダードで、大卒の棋士もかなり増えています。

藤井七段の場合、近年の傾向に背を向け、大学進学を考えていないとのこと。そもそも高校にも行きたくなかったらしい。そういう考えなら、将棋に専念した方が彼のためではないでしょうか。我々凡人を驚かしてくれる才能の持ち主に、学歴などいらないように思います。

2020年6月24日 (水)

具体例から入った文章はどこかで必ず一般化してくる

具体例や引用、エピソードから入った文章は、そのままではあり得ず、どこかで必ず一般化(抽象化)してくる。

あなたは普段、こういうことを意識して文章を読んでいますか? もしそうでないのなら、こういった視点を持ってください。でないと、いつまでたっても読解問題の正答率を高いレベルで安定させることはできないでしょう。

具体例の箇所は読むのをスピードアップ。具体例の部分は、当然、一言でまとめるよりかは長くなります。しかし、一般化(抽象化)されている箇所よりはわかりやすいですから、そういう意味でも、速く読むことが肝要です。試験は時間との戦いでもあるわけですから。そして、一般化(抽象化)されているところを見つけたら線を引っ張り、そこはじっくり読む。もしわかりにくければ、具体例と重ね合わせれば、筆者が言わんとすることを掴むことができるはずです。逆に言えば、筆者の主張を一回読んだだけで掴めたなら、具体例の部分に少々わからない箇所があったとしても、気にする必要は全くないということです。具体例は筆者の主張とイコール関係にありますから、このように補い合いながら読むようにするとよいでしょう。

これが論理的に「読む」(「読まされる」のではなく!)ということですが、もちろん論理だけでは理解できない場合もあります。ある種の一般常識や評論用語に代表されるような語彙を普段から身に付ける。このことも忘れないようにしてください。

 

 

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