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2017年12月10日 (日)

多義性、多様性を許す感性

今年のノーベル文学賞を受賞する日系イギリス人作家カズオ・イシグロさんがスウェーデン・アカデミーで記念講演。世界の分断が深まる中、文学の役割を語りました。

まだ文学が重要だと信じている。不確実な未来に重要な役割を担うためには、私たちはより多様にならねばならない。

私は文系と理系を分けて考えるのはあまり好きではありません。ですが、昨今の「文系軽視」の流れを前提として、あえて申し述べます。

「複雑なものをすっきりさせたい」というのが理系的な感性だとするなら、すっきりさせるよりもむしろ「具体的な複雑さを残したい」というのが文系的な感性だと思います。文学が典型的なのですが、「人間とはこういう性質の生き物である。だから、必ずこのように行動するものだ」といった類の、まるで数式のような割り切った小説は、はっきり言って、おもしろくもなんともありません。名作というのは、多義的で、多様な解釈を許すものです。

グローバル化というと聞こえはよいかもしれませんが、グローバル化とは、要するに、アメリカ化のことです。世界の断絶が深まっている今こそ、多義性、多様性を許す感性が必要なのではないでしょうか。

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