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2015年5月 3日 (日)

最も民主的

自由民権運動最盛期の1880年(明治13年)から81年(同14年)にかけ、憲法起草ブームともいうべき熱っぽい運動が日本列島を覆っていました。当時はまだ国会がなく、このため、政府に国会を開設させよう、それにはまず憲法を制定させようと、全国各地で民衆が自らの手で憲法を起草する運動を始めたのです。今日知られている明治憲法制定以前の憲法構想は約50あり,そのほとんどが明治憲法より民主的な内容を持つものでした。

Iwadare1221_5こうした憲法構想の中でとりわけ異彩を放っているのは、岩手県久慈市の小田為綱による『憲法草稿評林』です。

その特徴は、近代天皇制構想の大胆さと奔放さにありました。男系の継承者が絶えたときは、人民投票によって「臣民中ヨリ皇帝ヲ撰立」すべきであるとし、また、天皇が暴君で憲法を「遵守」せず「人民ノ権利」を「圧抑」する場合、人民は「全国総員投票ノ多数ヲ以テ、廃立ノ権ヲ行フ」ことと、天皇のリコールまで主張していたのです。

万世一系を絶ちうる可能性を示した憲法構想は,他に類を見出すことのできないものでした。このように大胆かつ最も民主的な憲法草案が、明治という時代に、しかも岩手で作られていたということに驚きを禁じ得ません。


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