« 日本の初戦 | トップページ | これから受験勉強を本格化する人に »

2014年6月16日 (月)

『アサッテ君』連載40周年

『毎日新聞』朝刊に連載されている、東海林さだおさんの4コマ漫画『アサッテ君』が16日、連載40周年を迎えました。

東海林さんは、「プロ野球のバッターが10回打席に入り、3本ヒットを打ったら大打者。だから僕も3回打てばいいんじゃないかと逃げを持っておく。面白くない回でもめいっちゃいかん。それもコツです」と、独自の「3割論」を唱えておられますが、40年続けるというの並大抵のことではありません。とてつもない偉業だと思います。

東海林さんは漫画家ですが、名文章家としても知られます。なかでも、私は『ショージ君の青春記』が好きです。

 ぼくは根気よく持ち込みを続けた。
 目標は漫画週刊誌だった。
 十回持ち込んでやっと一回載る、というペースがだんだん二回になり三回になっていった。
 三回が五回になり、二回に一回は載る、というようなペースになっていった。       
 そのうち雑誌社のほうから企画ものの注文がときどき来るようになった。
 そんなことが一年ほど続いたあと、
「来年からはひとつ、連載でいこうじゃないの」
 という声がかかったのである。
 一瞬ぼくは、わが耳を疑った。
 耳どころか頭も疑った。
 それまでのぼくは、あるかないかわからぬ雑誌社からの注文をひたすら待つか、あるいは持ち込みをするかという生活だったから、連載という言葉がピンとこないのである。
「連載というと、あの……毎週毎週続けて載る連載ですか?」
「そうです。毎週毎週続けて載る連載です」
 編集者は落ちついて答える。
「すると、あの……毎週毎週欠かさず切れ目なく載る連載ですか?」
「そうです。毎週毎週、欠かさず、切れ目なく、載る連載です」
「すると、あの……毎週毎週、載らないことはない連載ですか?」
「そうです。毎週毎週載らないことはない連載です」
「すると、あの……結局……連載ですね」
「そうです。結局連載ということです」
 いつのまにか、ぼくは中腰になっていた。

このくだりはユーモアがあって、ちょっと感動的で、特に好きな場面です。
 

« 日本の初戦 | トップページ | これから受験勉強を本格化する人に »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『アサッテ君』連載40周年:

« 日本の初戦 | トップページ | これから受験勉強を本格化する人に »