« 型 | トップページ | バットを持った剣豪 »

2013年9月27日 (金)

「全体から部分へ」という発想

目指す大学によって必要な知識量には多少ばらつきがあります。一般的に、レベルが高いところになるほど、求められる知識量は増します。しかし、難関大を目指す場合でも、何でもかんでも暗記で対処しようとするのはあまり感心しません。知識は多いに越したことはありませんが、すべてを暗記するなんて不可能ですし、実際、多くの良心的な大学は、そんな無茶なことを受験生に要求していません。

たとえば、次の問題を見てください。

次の文を読み、後の問に答えなさい。(2013年 早大―法)

(略)8世紀の後半、日本列島を襲う地震はいったん終息期に入ったが、9世紀半ば、清和天皇の時代になると、平安京は群発地震に見舞われるようになった。863年、飢饉や疫病も蔓延し、朝廷は神泉苑において御料会を開催し、この時呼び集められた怨霊をなだめようと、楽人による歌舞演劇が行われ、僧侶による読経がなされた。しかし、864年には富士山が噴火し、山頂が火炎に包まれ、強い地震があり、溶岩が流れ出し、大規模な降灰があって、周辺の地形も大きく変化した。さらに、869年には東北地方が地震と津波に襲われて、多賀城などに大きな被害が発生した。

問 下線について。この地震は六国史に詳細に記載されている。藤原時平・菅原道真らが
 編さんしたその書物名は次のうちどれか。1つ選び、記号をマークしなさい。
 あ 『日本文徳天皇実録』  い 『日本三代実録』  う 『続日本後紀』
 え 『続日本紀』  お 『日本後紀』

どこの大学を受ける場合でも、六国史は、『日本書紀』、『続日本紀』、『日本後紀』、『続日本後紀』、『日本文徳天皇実録』、『日本三代実録』と、順番通り覚えておかなければなりません。それに加えて、MARCH以上の難関大を目指す受験生はもう一歩踏み込んで、『続日本紀』が主に奈良時代を扱っていること、『続日本後紀』が仁明天皇の一代記であること、『日本三代実録』の「三代」とは清和・陽成・光孝天皇の時代であることを押さえておくべきです。

この問題は、上記のポイントさえしっかり押さえられていれば簡単です。与えられた文章より、下線は清和天皇の時代ですから、い(『日本三代実録』)が正解。問題文に「藤原時平・菅原道真らが編さんした書物」とあるからといって、六国史の編纂者の暗記に走ってはいけません。同じ六国史でも『日本書紀』ならいざ知らず、それ以外についてはそこまで細かく覚えておく必要はないのです。

解答 い

一般受験で大学を目指される方は、全体像を把握した上で、何を覚え、何を覚えなくてもよいかを明らかにしてくれる指導者か参考書を見つけるべきです。なぜなら、受験生に全体像は見えないため、つい自分勝手な判断で覚えるべきものをカットしたり、逆に、覚えなくてもよいものを必死に覚え込もうとする、ということになりがちだからです。

口幅ったいことを言うようで恐縮ですが、一関学習塾は、志望校から逆算し、やるべきことをまず明確にした上で、具体的な指導を行っています。受験勉強といっても何から手をつけてよいかわからない人、頑張っているんだけど思うような結果が出ていない人、そんな人たちの力になれることをお約束します。

« 型 | トップページ | バットを持った剣豪 »

学問・資格」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「全体から部分へ」という発想:

« 型 | トップページ | バットを持った剣豪 »